2024年10月29日
2024年3月29日、経済産業省が所管する「工業製品製造業分野」に「繊維産業」を追加する閣議決定が行われました。その後、2024年9月30日から制度の運用が開始され、繊維産業でも正式に特定技能外国人材の受け入れが認められることになりました。
▶ 工業製品製造業分野における制度運用(2024年9月30日 法務省)
https://www.moj.go.jp/isa/policies/ssw/manufacturing.html
特定技能外国人を受け入れるためには、繊維産業に求められている「上乗せ4要件」を満たしたうえで、「製造業特定技能外国人材制度受け入れ協議・連絡会」への入会申請が必要となります。
▶ 繊維業の上乗せ4要件について(2024年9月 製造産業局 生活製品課)
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/fiber/pdf/240904-2.pdf
▶ 特定技能外国人材制度(工業製品製造業分野)ポータルサイト
製造業特定技能外国人材制度受け入れ協議・連絡会の会員名簿に登録されるまでには数か月の期間を要します。そのため、特定技能外国人として採用または継続雇用したい外国人の在留期限を考慮して早めの手続きを行う必要があります。なお、当該期限までに会員名簿への登録が間に合わない場合は、在留管理制度上の救済措置があります。
▶ 特定技能関係の特定活動(「特定技能1号」への移行を希望する場合)
https://www.moj.go.jp/isa/applications/ssw/10_00025.html
その他、必要な情報は下記をご参照ください。
▶ 繊維業における特定技能制度の活用に向けて(製造産業局 生活製品課)
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/fiber/index.html
副理事長 澤村 美喜
2024年08月01日
日頃から、エコ・プロジェクト協同組合をご愛顧くださいまして誠にありがとうございます。
事務所は、8月10日(土)から8月15日(木)までお休みをいただきます。なお、8月9日(金)午後及び8月16日(金)午前は、夏季休暇中に行う改修工事の片付け作業を行うため、臨時休業とさせていただきます。
講習施設では、技能実習生の入国後講習を行いますが、電話をお受けすることができませんので、あしからずご了承くださいますようお願い申し上げます。(緊急時は、担当者の携帯電話等へご連絡をお願いいたします。)
2024年07月23日
2027年までに開始される見通しとなった「育成就労制度」について、新たな情報が公表されました。
○法務省 https://www.moj.go.jp/isa/01_00461.html
監理団体は監理支援機関に、実習実施者は育成就労実施者に名称が変わり、今までと同様の監理や保護をさらに強化する方向で、許可の要件を見直すこととしていますが、詳細は不明です。なお、育成就労制度における外国人を受け入れるための手続きは、現段階で技能実習制度と大きく変わることはないように見受けられます。
技能実習制度では最大5年の在留が可能でしたが、育成就労制度では最大3年となります。しかし、技能実習制度にある監理団体や実習実施者の優良要件は、育成就労制度においても引き継がれ、当該団体および実習実施者には、優遇措置として手続きの簡素化などが設けられるようです。
当組合は、技能実習から育成就労へ制度が変更されたあとも、日本で働く外国人が定着できるよう、支援してまいりたいと思います。
事務局 田邊 慶一
2024年07月02日
技能実習生は、おおむね日本語能力試験N4~N5レベルの日本語を身につけて来日しますが、技能実習生との対等なコミュニケーションを求める企業では、あえて技能実習生の母国語を勉強することもあります。また、社員の英語力を発揮・向上させる目的で、技能実習生に英語力を求めることもあります。当組合では、「技能実習生だけが勉強するのではない」という考え方に寄り添うと同時に、こうしたさまざまなニーズに対応するため、英語を公用語として使うインドとフィリピンの技能実習生に注目し、受け入れを開始することといたしました。(2024年7月1日付、外国人技能実習機構への届出受理)
インドの送出機関は、文系の大学卒業者を中心に来日希望者を募り、日本語能力試験N4レベルを目標とするほか、即戦力として活躍するために徹底した出国前教育を実施しています。
フィリピンの送出機関は、日系企業が多く進出するフィリピン随一の工業団地「ラグーナテクノパーク」(東京ドーム約83個分の広さ)の若者を中心に来日希望を募ります。通常のカリキュラムはN5レベル、特別なカリキュラムはN4レベルで来日します。
職場の技能実習生は、同じ国の仲間たちでまとめる良さもありますが、多国籍にすることよって共通言語が日本語になるという良さもあります。国選びは、安定した人材育成の基礎となると同時に、企業の成長や離職率の低下にも貢献します。是非この機会にご検討をお願いいたします。
副理事長 澤村 美喜
なお、2ヶ国の概要(引用:外務省データ)については以下のとおりです。
国 名 | インド共和国 ~Republic of India~ | フィリピン共和国 ~Republic of the Philippines~ |
面 積 | 328万7,469k㎡(パキスタン・中国との係争地を含む) | 29万8,170k㎡(7,641の島々がある) |
人 口 | 14億1,717万人 | 1億903万5,343人 |
首 都 | ニューデリー | マニラ |
民 族 | インド・アーリヤ族、ドラビダ族、モンゴロイド族等 | マレー系が主体、中国系、スペイン系、少数民族 |
言 語 | 公用語はヒンディー語、準公用語は英語※1 | 国語はフィリピノ語、公用語はフィリピノ語、英語 |
平均年齢 | 28.2歳 ※2 | 25.3歳 ※5 |
失業率 | 7.5%(15~24歳20%※3、大卒29.1%※4) | 4.3% ※6 |
※1 インド独立後の時限的な公用語としてインド憲法に規定
※2 内務省 2020年標本登録制度統計(SRS)
※3 世界銀行、日本経済新聞(2024年4月5日)
※4 国際労働機関(ILO)の最新報告書
※5 フィリピン国家統計局(PSA)2020年国勢調査人口・世帯(CPH)
※6 フィリピン統計局(PSA)2023年労働力調査の予備結果
2024年06月18日
6月14日、参議院本会議にて改正入管法が可決され、2027年までに「育成就労制度」が開始される見通しとなりました。本制度は目的と運用実態のかい離を指摘されていた技能実習制度を発展的に解消し、実態に即した新たな制度として創設されます。育成就労制度の概要は以下のとおりです。
・目的
育成就労制度は「育成就労産業分野において、特定技能1号水準の技能を有する人材を育成するとともに、当該分野における人材を確保すること」を目的としています。
・特定技能制度との調和
育成就労制度における受入れ対象分野は、特定技能制度の産業分野と一致する予定であり、3年間の育成期間を終え一定の技術水準に達していれば、特定技能1号へと在留資格を変更することができます。
・転籍制限の緩和
育成就労生(技能実習生)の労働者としての権利向上を図るため、転籍の範囲が拡大・明確化されました。分野・業種ごとに定められた期間(1~2年)を同一の企業で就労し、日本語・技能の能力が一定水準以上の場合、本人の意向による転籍が可能となります。なお、都市部への人材流出問題については、「必要な措置を講ずる」と改正入管法の付則に記されました。
当組合は引き続き、ECO-NEWSやブログ等を通じて技能実習制度・育成就労制度について発信して参ります。
事務局 飴山 皓