優良な実習実施者への拡充措置

新たな技能実習制度では、優良な監理団体・実習実施者に対して「A.実習期間の延長」や「B.受け入れ人数枠の拡大」などの制度の拡充が図られました。AまたはBを希望する場合は、外国人技能実習機構への技能実習計画の認定申請の際に「優良要件適合申告書(実習実施者)」を提出し認定を受ける必要があります。

 

A. 実習期間の延長

第2号技能実習を修了した技能実習生が、さらに技能等を熟達させるために、第3号技能実習に移行できます。移行するためには、実習実施者の優良認定と同時に、技能実習生本人が技能検定3級等(技能実習評価試験専門級)を取得している必要があります。一般監理事業許可を受けた監理団体の指導のもと、最大2年間の「第3号技能実習計画」を作成し認定を受けます。

なお、第3号技能実習生の受け入れを行う実習実施者は、第2号技能実習時と同一企業である必要はなく、技能実習生にも職業選択の自由が認められています。

 

B. 受入れ人数枠の拡大

基本人数枠のほかに、第1号から第2号までの区分に応じて、人数枠の拡大ができます。拡大を希望する場合は、一般監理事業許可を受けた監理団体の指導のもとで、各区分に応じて技能実習計画を策定し認定を受けます。具体的な受け入れ人数枠は次の表に基づきます。

第1号
〈1年間〉
第2号
〈2年間〉
優良基準適合者
第1号
〈1年間〉
第2号
〈2年間〉
第3号
〈2年間〉
基本人数枠

基本人数枠の

2倍

基本人数枠の

2倍

基本人数枠の

4倍

基本人数枠の

6倍

実習実施者の常勤職員総数

技能実習生の人数

301人以上 常勤職員総数の20分の1 常勤職員総数の10分の1 常勤職員総数の10分の1 常勤職員総数の5分の1 常勤職員総数の10分の3
201人~300人 15人 30人 30人 60人 90人
101人~200人 10人 20人 20人 40人 60人
51人~100人 6人 12人 12人 24人 36人
41人~50人 5人 10人 10人 20人 30人
31人~40人 4人 8人 8人 16人 24人
30人以下 3人 6人 6人 12人 18人

○常勤職員には、技能実習生(第1号及び第2号)は含まれません。
○技能実習生(第1号)の人数が、常勤職員の総数を超えることはできません。また、第2号実習生数は常勤職員の総数の2倍、第3号実習生数は常勤職員の総数の3倍を超えることができません。

○常勤職員とは、社会保険加入者数をいいます。


優良認定を受けるための基準

優良な実習実施者の基準については、次の表で6割以上の点数(120点満点で72点以上)を獲得した場合に「優良」であると判断されます。ただし、下記②のⅠ及びⅡについては、2019年4月以降において評価項目としてカウントするため、当面はこれを除く項目で6割以上の点数(110点満点で66点以上)を獲得した場合に「優良」であると判断することとなります。

 

 ① 技能等の修得等に係る実績

配 点

Ⅰ 過去3年間の基礎級程度の技能検定等の学科試験及び実技試験の合格率

〈旧制度の基礎2級程度の合格率を含む。〉

最大20点

Ⅱ-1 過去3年間の2・3級程度の技能検定等の実技試験の合格率

※旧制度の技能実習生の受検実績は、2017年7月1日以前の受検実績は算入しないことが可能であるが、同日以降の受検者は必ず算入すること。2020年10月31日までは、Ⅱ-1に代えて、Ⅱ-2〈1〉及びⅡ-2〈2〉で評価することも可能とする。

最大40点
  Ⅱ-2〈1〉 直近過去3年間の3級程度の技能検定等の実技試験の合格実績 (最大35点)
  Ⅱ-2〈2〉 直近過去3年間の2級程度の技能検定等の実技試験の合格実績 (最大5点)
Ⅲ 直近過去3年間の2・3級程度の技能検定等の学科試験の合格実績 最大5点
Ⅳ 技能検定等の実施への協力 最大5点

 ② 技能実習を行わせる体制

配 点

Ⅰ 直近過去3年以内の技能実習指導員の養成講習受講歴 最大5点
Ⅱ 直近過去3年以内の生活指導員の養成講習受講歴 最大5点

 ③ 技能実習生の待遇

配 点

Ⅰ 第1号技能実習生の賃金〈基本給〉のうち最低のものと最低賃金の比較 最大5点
Ⅱ 技能実習生の賃金に係る技能実習の各段階ごとの昇給率 最大5点

 ④ 法令違反・問題の発生状況

配 点

Ⅰ 直近過去3年以内に改善命令を受けたことがあること〈旧制度の改善命令相当の行政指導を含む。〉 最低-50点
Ⅱ 直近過去3年以内における失踪がゼロ又は失踪の割合が低いこと〈旧制度を含む。〉 最低-10点
Ⅲ 直近過去3年以内に責めによるべき失踪があること〈旧制度を含む。〉 最低-50点

 ⑤ 相談・支援体制

配 点

Ⅰ 母国語相談・支援の実施方法・手順を定めたマニュアル等を策定し、関係職員に周知していること 最大5点
Ⅱ 受け入れた技能実習生について、全ての母国語で相談できる相談員を確保していること〈旧制度を含む。〉 最大5点
Ⅲ 直近過去3年以内に、技能実習の継続が困難となった技能実習生に引き続き技能実習を行う機会を与えるために当該技能実習生の受入れを行ったこと〈旧制度下における受入れを含む。〉 最大5点

 ⑥ 地域社会との共生

配 点

Ⅰ 受け入れた実習生に対し、日本語の学習の支援を行っていること 最大4点
Ⅱ 地域社会との交流を行う機会をアレンジしていること 最大3点
Ⅲ 日本の文化を学ぶ機会をアレンジしていること 最大3点

 


第3号技能実習開始前の帰国期間

第3号技能実習を行うためには、第2号技能実習修了後に1ヶ月以上の帰国期間を設けなければなりません。また、外国人建設就労者(建設特定活動)が第3号技能実習に移行する場合には、建設特定活動期間が2年の就労者は1年以上、3年の就労者は1ヶ月以上の帰国期間を設ける必要があります。


技能検定2級等の受検義務

第3号技能実習計画では、2級(技能実習評価試験の専門級)の実技試験への合格を目標としなければなりません。また、実際に、第3号技能実習の修了時において、技能検定等の実技試験の受検が必須とされています。なお、学科試験の受検は義務ではありませんが、受検することが勧奨されます。

 

技能実習評価試験:技能実習評価試験の整備等に関する専門家会議による確認の上、技能検定に相当する
検定試験として、厚生労働省人材開発統括官が認定したものです。