埼玉県戸田市に所在する有限会社小林興業(組合員)で勤続12年となる特定技能2号の PHAM VAN NAMさん(38歳・ベトナム国籍)が、2025年12月、念願であった登録鉄筋基幹技能者となりました。
NAMさんは、2014年6月に技能実習を開始し、2017年10月に建設就労者として同社での就労を継続、その後、特定技能1号を経て、2023年1月からは特定技能2号として現場の第一線で活躍しています。制度の変遷とともに歩みを重ね、一つひとつの段階を着実に乗り越えてきた12年間でした。
登録鉄筋基幹技能者は、鉄筋工事における最上位の熟練技能者資格であり、鉄筋技能者を束ねながら、品質・安全・工程を総合的に管理し、「責任施工」を担う現場の中核人材として位置づけられています。高度な技能に加え、人を育て、現場をまとめる力が求められる資格であり、長年の信頼の積み重ねなくして到達できるものではありません。
この資格を取得するには、
といった厳しい要件を満たす必要があります。
また、登録基幹技能者は、国土交通省が運用する建設キャリアアップシステム(CCUS)において、技能者評価の最上位であるレベル4(ゴールドカード)の要件に該当します。現在、同社ではNAMさんのキャリアアップカード申請を進めており、外国人による取得事例としては、業界内でも先駆的なケースとなる見込みです。
今回の合格は、NAMさん個人のたゆまぬ努力の成果であると同時に、外国人社員のキャリア形成を長期的に支え続けてきた同社の姿勢が結実した結果でもあります。当組合としても、こうした成長の歩みに伴走できる支援機関として、今後も受入れ企業と外国人材の双方に寄り添い、持続的な人材育成を支えてまいります。
副理事長 澤村 美喜