2024年07月02日
技能実習生は、おおむね日本語能力試験N4~N5レベルの日本語を身につけて来日しますが、技能実習生との対等なコミュニケーションを求める企業では、あえて技能実習生の母国語を勉強することもあります。また、社員の英語力を発揮・向上させる目的で、技能実習生に英語力を求めることもあります。当組合では、「技能実習生だけが勉強するのではない」という考え方に寄り添うと同時に、こうしたさまざまなニーズに対応するため、英語を公用語として使うインドとフィリピンの技能実習生に注目し、受け入れを開始することといたしました。(2024年7月1日付、外国人技能実習機構への届出受理)
インドの送出機関は、文系の大学卒業者を中心に来日希望者を募り、日本語能力試験N4レベルを目標とするほか、即戦力として活躍するために徹底した出国前教育を実施しています。
フィリピンの送出機関は、日系企業が多く進出するフィリピン随一の工業団地「ラグーナテクノパーク」(東京ドーム約83個分の広さ)の若者を中心に来日希望を募ります。通常のカリキュラムはN5レベル、特別なカリキュラムはN4レベルで来日します。
職場の技能実習生は、同じ国の仲間たちでまとめる良さもありますが、多国籍にすることよって共通言語が日本語になるという良さもあります。国選びは、安定した人材育成の基礎となると同時に、企業の成長や離職率の低下にも貢献します。是非この機会にご検討をお願いいたします。
副理事長 澤村 美喜
なお、2ヶ国の概要(引用:外務省データ)については以下のとおりです。
国 名 | インド共和国 ~Republic of India~ | フィリピン共和国 ~Republic of the Philippines~ |
面 積 | 328万7,469k㎡(パキスタン・中国との係争地を含む) | 29万8,170k㎡(7,641の島々がある) |
人 口 | 14億1,717万人 | 1億903万5,343人 |
首 都 | ニューデリー | マニラ |
民 族 | インド・アーリヤ族、ドラビダ族、モンゴロイド族等 | マレー系が主体、中国系、スペイン系、少数民族 |
言 語 | 公用語はヒンディー語、準公用語は英語※1 | 国語はフィリピノ語、公用語はフィリピノ語、英語 |
平均年齢 | 28.2歳 ※2 | 25.3歳 ※5 |
失業率 | 7.5%(15~24歳20%※3、大卒29.1%※4) | 4.3% ※6 |
※1 インド独立後の時限的な公用語としてインド憲法に規定
※2 内務省 2020年標本登録制度統計(SRS)
※3 世界銀行、日本経済新聞(2024年4月5日)
※4 国際労働機関(ILO)の最新報告書
※5 フィリピン国家統計局(PSA)2020年国勢調査人口・世帯(CPH)
※6 フィリピン統計局(PSA)2023年労働力調査の予備結果