2025年8月5日、組合員のトーカイ株式会社(岐阜県関市)に所属するABI SETIAWAN(以下アビさん/技能実習3号)さんと、AHMAD MIFTAH AL HILMI(以下アフマドさん/技能実習2号)さんが、岐阜県加茂警察署長から感謝状をいただきました。
2025年7月16日午後11時50分頃、出勤途中だったアビさんが、岐阜県坂祝町の交差点付近で裸足のまま歩く外国人女児を発見しました。アビさんは、日本語が堪能な友人のアフマドさんに連絡しました。10分後に到着したアフマドさんは女児に「お名前は?」と「おうちはどこ?」と日本語と英語で話しかけましたが、女の子は不安そうに黙ったままでした。
そこで2人は、最寄りの加茂警察署坂祝駐在所に向かい、駐在所から電話で状況を説明しました。警察官の到着を待つ間、女児のそばに寄り添い、安心させるよう努めました。引き渡し後、女児は無事に家族のもとへ帰ることができました。
贈呈式で警察官は「外国人が、日本で人を助ける事例は本当に珍しい。2人の人柄とやさしさがあったからこそできた行動でした。日本語が話せることも大切ですが、それ以上に行動する勇気が大切です。異国の地で働くことは簡単ではありませんが、ルールを守って元気に生活してほしい。」と称えました。
一方、生活指導員は、「当社では、技能実習生がいつでも相談できる環境づくりを心がけています。先輩や同僚とのつながりや、すぐに報告する習慣が、今回のような有事の場面でも自然と活かされたのではないか。」と話されました。
アビさんとアフマドさんは、「人助けができてとても嬉しい。日本人はとても親切なので、今後も困っている人がいれば助けたい。」と話してくれました。
私たちは今回の事案を知り、彼らの思いやりと勇気ある行動を大変誇りに思います。社内で培われた「支え合う心」が、地域社会の中で具体的に発揮された好事例として、広く周知していきたいと考えています。こうした温かい交流が、日本に住む外国人への理解と共感を広げ、国籍や文化の垣根を越えた信頼関係を築く一歩となることを願っています。
事務局 和田 辰也
林 匠人