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制度を動かす現場の声 ― 当組合副理事長、国交省検討会で建設業の課題を発信

 2025年6月より、国土交通省において開催された「建設分野の外国人材育成・確保あり方検討会」では、育成就労制度の創設に向けた建設分野の具体的な制度設計や、技能実習制度からの円滑な移行を見据えた環境整備について、官民の有識者委員による議論が行われました。

 当組合からは、副理事長の澤村美喜が検討会委員として参加し、建設企業で実際に起きている課題や、実務に即した支援の必要性について発言しました。

 

特定技能2号の支援実績をもとに積極定な発言を

 澤村副理事長は、これまで建設分野で多くの技能実習生や特定技能人材を受け入れてきた実績と経験をもとに、企業目線の制度設計を強く訴えました。特に以下の3点について意見を述べ、その内容は「取りまとめ」にも反映されています。

 

新たに創設される分野別協議会の費用負担軽減を提案しました

 育成就労制度を活用する建設企業は、「分野別協議会」への加入が義務づけられていますが、特に中小・地方の建設企業にとって過重な負担とならないよう、費用面での軽減措置を求めました。

▶ 「取りまとめ」では、分野別協議会の代替措置について、特定技能制度における分野別協議会「一般社団法人建設技能人材機構(JAC)」の所属企業は、育成就労制度の分野別協議会に加入したものとみなし、JACに所属しない企業のみ当該分野別協議会へ加入することとされました。

 

特定技能2号を支援してきた登録支援機関として家族支援の重要性を提案しました

 当組合は、国内で初めて特定技能2号を輩出した監理団体・登録支援機関として、外国人本人のキャリア設計や生活の安定に向けた支援の重要性を訴えました。特に、帯同家族(配偶者・子ども)への支援拡充の必要性を強調しました。

▶ 「取りまとめ」では、JACにおいてCCUS(建設キャリアアップシステム)を活用した就業履歴の蓄積促進や、無料日本語講座・安全衛生教育の拡充などが盛り込まれました。また、就労・生活面の母国語相談窓口(7言語)を設置し、家族も対象としたホットラインの整備が進められることとなりました。(※1)

 

特定技能外国人の定着のキーワードは「家族帯同の実現」であると提案しました

 家族帯同が実現しないことが離職につながる要因となり得ることから、早期の段階で母国の家族に日本の魅力を伝える「家族安心動画」のようなコンテンツの提供や、日本語のオンラインサポートの必要性を強調しました。

▶ 「取りまとめ」では、家族も対象とした無料日本語講座の提供や、日本文化・生活・マナーを紹介するオンライン動画の整備が明記されました。(※1)


(※1)特定技能外国人の受入れ企業に限る

 

建設分野の分野別運用方針に資する「取りまとめ」

 建設分野の分野別運用方針の策定に向けて開催されてきた本検討会は、全5回の議論を終え、その成果として「取りまとめ」が公表されました。今後は、この内容をもとに分野別運用方針の整備が進み、最終的に閣議決定を経て制度化される予定です。以下に、その「取りまとめ」から一部を抜粋してご紹介します。

 

■育成就労

  事項 基本方針・省令等 建設分野の対応

転籍制限

転籍制限期間

1~2年の範囲内で設定(原則1年)

当面2年

※将来的には1年を目指す

待遇向上策

(昇給率等)

1年超の転籍制限期間を定めた場合、昇給等の待遇向上が必要

建設業の前年の平均賃金の上昇率以上の昇給率

日本語水準

A1~A2の範囲内

A2.1(A1相当とA2相当の間の一定のレベル)

分野別協議会

受入企業の分野別協議会への加入義務化(代替措置も可)

•JAC所属企業は加入したものとみなす

•その他企業のみ分野別協議会への加入を義務付け

上乗せ措置

分野別に上乗せ措置を設定可

•現行の技能実習の上乗せ措置を基本的に踏襲

•ただし、労働安全衛生対策の基準を追加

受入企業:建設業許可、CCUS登録

処遇:月給制、書面交付、CCUS登録

受入枠:常勤職員以下(優良企業に緩和措置)、

労働安全衛生対策:入国後講習のオリエンテーション等

 

■特定技能

事項

基本方針・省令等

建設分野の対応

在籍型出向

•原則不可

(ただし例外あり)

•日本人も含めた建設分野全体における整理を踏まえつつ、引き続き検討

上乗せ措置

分野別に上乗せ措置を設定可

•現行の特定技能の上乗せ措置を基本的に踏襲

•ただし、受入枠の緩和措置を導入、労働安全衛生対策の基準を追加

受入企業:建設業許可、CCUS登録、FITS巡回指導

処遇:月給制、書面交付、CCUS登録

受入枠:常勤職員以下(優良企業に緩和措置)

労働安全衛生対策:受入後講習のオリエンテーション等

その他

 

•ルールに従わない企業に対し、受入計画認定取消し以外のペナルティ(社名公表や新規受入停止等)を検討

•登録支援機関名を受入計画の記載事項に追加

資料:国土交通省「建設分野の外国人材育成・確保あり方検討会」の公表資料をもとに作成。

https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/tochi_fudousan_kensetsugyo_tk3_000001_00016.html

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