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建設現場で輝く技能と努力 ―― PHAM VAN NAMさん、国土交通大臣賞を受賞

 2024年1224日、建設分野の特定技能外国人を対象とした「外国人材とつくる建設未来賞」の授賞式が行われ、有限会社小林興業(組合員/埼玉県戸田市)に所属するPHAM VAN NAMさん(以下NAMさん)が「優秀外国人建設技能者賞(国土交通大臣賞)」を受賞しました。

 この賞は、建設技能やコミュニケーションスキルの向上、指導的役割の実践、地域社会との共生に向けた取組を評価するものです。国土交通省をはじめ、一般社団法人建設技能人材機構(JAC)や一般社団法人国際建設技能振興機構(FITS)」が共催し、所管行政庁や分野別協議会が協力して進める、建設業界独自の先進的な取組として注目されています。

 今回受賞された、NAMさんと同社の取締役専務小林正人さんにお話を伺いました。

 

NAMさんの経歴】

他の監理団体で2017年に技能実習を修了後、当組合で2017年から外国人建設就労者、2019年から特定技能1号として在留し、2022年に技能検定1級に合格。2023年から特定技能2号として就労しています。

 

【NAMさん】


Q. 受賞したときの気持ちを教えてください。

A. 発表されるまでとても緊張しましたが、初めていただいた賞なのでうれしい気持ちでいっぱいでした。また、ベトナム人として受賞できたことが誇りに思います。


Q. 日本の建設業界で働く中で、苦労したことを教えてください。

A. 現場は雨が降ると休みになってしまうので、技術を覚えるのにとても苦労しましたが、休日や休憩時間に先輩社員に教えていただき、実際の作業を思い出しながら復習しました。


Q. 建設現場での技能やコミュニケーションスキルを修得するために、努力していることを教えてください。

A. 毎日一生懸命勉強を続けることや、常に上司に報告・連絡を行うことで、技能やコミュニケーションスキルを修得しました。現在は、図面を書くための資格の勉強をしています。


Q. 後輩に指導するときに、心がけていることや努力していることを教えてください。(NAMさんは、建設現場で班長として業務をしています。)

A. 後輩には、主に業務内容を教えています。しっかりと覚えてもらえるよう、常に熱心に教えていますが、日本語が難しいです。


Q. 日本で働く外国人にアドバイスをお願いいたします。

A. 一生懸命に仕事をすることが大切です。また、仕事だけでなく、生活のことも学ぶ必要があります。日本で働き続けると、良い未来が待っていますので大変なことがあっても諦めないでください。

 

【代表取締役専務小林正人さん】


Q. 優秀外国人建設技能者賞に応募しようと思ったきっかけと、受賞された気持ちを教えてください。

A. NAMさんが、努力して特定技能2号に早い段階でなれたので、何か結果が残せればとダメもとで応募しました。受賞したときは、「まさか、受賞できるとは!」と驚きましたが、NAMさんの資格保有数や在留の年数を考えると、納得の結果でした。


Q. NAMさんが、建設現場での技能やコミュニケーションスキル取得のために会社でサポートしていることを教えてください。

A. 資格取得のための講習などには力を入れています。弊社のスタッフは優秀な技能者が揃っているので、技術を学べる環境が整っていますが、技術の習得は本人の努力が一番大きいです。


Q. 御社が外国人材を育成するために尽力されていることを教えてください。

A. 仕事を覚えてもらい、給与額を増やしてあげることが重要だと考えています。給与額が増えることによって、本人はやる気が出せますし、長く働いてもらうきっかけにもなると思います。


Q. 他の企業に対して、外国人材を受け入れるうえでのアドバイスやメッセージをお願いいたします。

A. 外国人材を受け入れる際には、互いに平等に接し、協力し合うことが大切です。チームとして一丸となって取り組むことで、より良い職場環境が作られます。また、人種に関係なく、企業に対する価値観は共通しており、社員一人ひとりが幸せを感じる職場づくりが大切だと思います。

左 NAMさん|右 代表取締役専務小林正人さん

 

 

 

 

 

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